投稿者:M.MK

ヴォルテール河岸のホテル(前編)

ピサロが『ロワイヤル橋を描き、ワーグナーが『マイスター・ジンガー』を劇作し、ボードレールが『悪の華』の執筆をし、シベリウスが、エリック・サティが滞在し、オスカー・ワイルドに至っては、パリでの快適な長期滞在のために部屋の壁に自ら絵を描いてしまった・・・・というホテルがある、と聴けば、これはどこであろうと、行って泊まってみたいと感じざるを得ませんよねぇ(そうでもないですか?まさかぁ!?)

そんな芸術家たちを集める磁力を持っているとか思えないホテルがパリにある。ケ・ヴォルテールQuai-Voltaire (ヴォルテール河岸)にあるホテル、その名もケ・ヴォルテールQuai-Voltaire (http://www.quaivoltaire.fr)で、実に通り名そのままの名前である。セーヌ河岸にあるせいか、どこかしら船宿のような印象を受ける(が、川で上がった新鮮な魚の天ぷらなどが出てくるわけではありません)

セーヌを挟んでルーブルの向かいにあるという地の利からなのか、あのホテルは、すごい霊感が湧いてくるぞぉぉ、などと芸術家連中の間でパワースポットだと思われていたのか、いよいよ謎は深まるばかりですが、そんな偉人たちが滞在したホテルはどんなものか、どれどれと思って泊まってみた。入って見ると、赤い絨毯が敷かれ、小奇麗ではあるが、派手であったり、ゴージャスであったり、ということもなく、とはいえ地味という感じもしないという絶妙な内装が施されている。(最近リノベーションされたようである。ご注意。) 部屋に入り外を見ると、目の前がすぐセーヌ河である。ルーブルも見え、橋も見える。著名な画家に画を描こう思わせた景色が味わえるのである。(つづく)